バイきんぐ単独ライブ「キャバレー」を観に行った
バイきんぐの単独ライブ「キャバレー」に行ってきた。
毎年の恒例行事のつもりで行っている。初めて行ったのはどうやら2017年。
そこから欠かさず観ている。つもりだったが、調べて観ると今回で4回目。なんなら去年は4年ぶり。
チケット代も自分が初めて行ったときからは倍くらいに値上がっていて、バイきんぐ古参ファンの気持ちでいたが、そうでもなかった。
近年はYouTubeとかで知られているかも知れないが、小峠はガチのパンクスだ。
数々のパンクバンドのライブでの目撃情報を見る。赤坂でのRANCIDの来日公演で見かけた話も見たことがあるし、実際The Birthday×OLEDICKFOGGYのライブで父親が発見していた。
バイきんぐのライブからはパンクスを感じる。
コント芸人の単独となると大体10分くらいのネタが5本くらいあって、最後は15分越えのようなネタ、そして幕間の映像がどんどん凝っていく。
ただ彼らは5分くらいのネタが9本ほど。曲で言ったら2分くらいのが連打されている感覚だ。
VTRも毎年コンビでキャンプをしにいくロケ、毎年毎年。
下手に映像作品とかにも手を出さない。
コントの内容も構成で見せるとかそんなことじゃなくて「何をしたいか」に振り切れている。
西村がどんなキャラをやるか、西村に何をさせるか、それのみがコントの方向性とも言える。
コントのタイトルすらも欲の1つもない単語のみ。しかも設定もかなり使い回してる。
ラーメン屋、面接、居酒屋…ここらへんの設定で何個コント作ってるんだろうと思うが、きっと軸はそこじゃなくて西村のキャラなので、何度も使い回している。
今公式YouTubeに上がっているネタタイトルだけでも「定食屋」と「食堂」が並んでいる。普通ならこんなのあり得ないと思う。
ちなみに「定食屋」はぼったくりのコントで「食堂」は出所してきた人の初めてのご飯のコントだ。
内容が全然違うし、見たらもうちょい上手いタイトルのつき方は浮かぶのだが、それもきっと本人はどっちでもいいと思っている。
何をしたいか、というのが去年の単独からかなり強くなった印象があり、それによってテレビで出来そうなコントが圧倒的に減った。
去年はやりたいことが墓の上に座ってるだったり、ちんちんで立ち読みしてみたり。
今年も瓶ビールで頭をかち割りたかったり、自転車を2人で舐めたいだったり年々ハードコアになっていて、今年に関してはお客さんもついて行けてない感覚があった。
瓶ビールでかち割って、西村の左頭には公演中のほとんどの時間、たんこぶがあった状態だった。翌日もあるのにどうするのか、なんて思うし、エンディングでも本人らも言っていたが至って楽しそうに「明日はバランス取るために右に当てるか」と言ってケタケタしている。
でも目的があるからそれをする。西村をどんなサイコでやばいやつにして、小峠がそれに対して何を言いたいか、何をしたいか。そしてそれだけで押し切る。単純明快、それこそがパンクスだと思う。
自分はパンクが好きだが、パンクミュージックが好きなだけで、パンクスの精神を抱えていない。
散々聴いているので、少しは影響されているところもあるのだが、根本は自分に保険をかけてしまって、何もできないという性格。人に対して面と向かってひとつもNOを突き出せない。全て受け入れてしまう。
年々バイきんぐの単独を観ると、「うじうじしてんな、これでいいんだぞ!」と言う感覚に戻させてもらえるようになってきた。
到底売れっ子がやる単独の内容、構成ではないけれど、それでいいし、なんなら会場はもう少し小さいところでいい。
よくわからない区民ホールとかに年1で連れて行ってほしい。
ちなみに何年か前に行った単独でOLEDICKFOGGYを知ったし、客入りはダムドの1stアルバムをかけていて最高だった。
ちなみに今回はクラッシュのロンドンコーリング
ベタなもの以外も全然知ってそうな感じするから、普通にディスクガイド出して欲しい。
ダウンタウンの花を見たときも大興奮だったな。