それでもフットボールのある生活は楽しい 2022.8.14 ガンバ大阪vs清水エスパルスに寄せて
ガンバ大阪にとって降格を争う大事な試合。
今日の清水エスパルス戦
いわゆる6ポイントゲームと言われる試合。
最近1人でサッカーを観ていることが多くて、共有が足りなかった。
1人だけど、1人で見るのはなんだか嫌だった。
こういう試合は代々木に行こう。
ここのHUBでは毎試合ガンバの試合がやってくれている。
DAZNまだなき時代、スカパーに月5000円なんて契約出来るお金はなかったのでたまにお世話になっていた。
19時からの試合。
本日は19:30退勤だったのだが、夕方の10分休憩すらかなり遅めの18:55に出て、監督インタビューや試合の入りだけは確認して気持ちを作った。
19:30になったらいつになく速攻で退勤。
周りも少しだけ驚いた顔をしていた気がする。
即座にスマホでDAZNを立ち上げて、挨拶するときに1人2人には「これあるからもう早よ帰らな!」とおどけながら退勤。
すぐに山手線。前半はまだ戦えてる。
でもずっとなんとなく時間が過ぎていることが気になる。
メリハリもないし、勝負どころも分かってるのかどうか。
前半だったのでとりあえず様子見の気持ちでいた。
前半終わりと同時に代々木駅着。
コロナの時勢もあるのか人は少なめに感じたが、外のテラス席がギリギリひとつ残っていた。
喫煙者を掻き分けて、外のガラス越しに画面を見る。
試合が始まるとスタジアムのゴール裏かよと思うくらいの罵詈雑言。
罵詈雑言をそんな良しとはしてないが、あぁでもなんか現地にいる感じでいいわ。
この中に清水サポの方が4〜5人いたのがメンタル強いなと思った。
後半頭はセットプレーも多くなり、チャンスも増えて来たが、ことごとく掴めない。
今取らないと、これは1発に殺されるやつじゃないかと思うのだが、ギアが上がる気配がない。
先週試合もガンバは中止になり、コンディションは言い訳にならないところあるし、でもこれはなんなんだ?
そう思った直後、清水に決定的なシーン。
これは強く当たって止めないといけない場所でもなんとなくでしかない対応。
コロリに繋がったときにはもうすでに遅し。
そして見事に決められる。0-1
団結して喜ぶ清水サポの声だけが聞こえる。
痛いほど気持ちが分かる。ガンバの降格争いも見て来たし、もうひとつ好きな甲府なんてJ1に居続けたシーズンはすべて降格争いだ。
1失点が重くのしかかる。
失点の仕方も重くのしかかる。
それだけ長年サッカーを見ていたら肌感でも痛いほど分かる。J2降格するチームの失点の仕方だ。
そこからの試合でもガンバは何かを起こせるチームじゃなくなっていた。
プツンと何か気持ちも切れていた。諦念が充満してるように見えるピッチに降り注ぐ清水の追加点。0-2
完全に終わった。
今日の試合を見てきて、ここから何かを起こせるようにはもう思えない。
画面に見えるそこはホームスタジアムじゃないのか?と思えるくらいに。
ロスタイムに入り、帰るおっちゃん。
入り口前に掲げられているガンバ大阪の新エンブレムの旗をぶん殴って帰っていった。
それを追うのは奥さんだろうか。
店員さんがやってきて、マグネットをジャンプしてくっ付けた。
そして試合終了。
立ち上がって店内を出るお客さんたち。
その人たちが帰るたびに丁寧にお辞儀して「ありがとうございます」を言う明神のユニフォームを着た店員さん。
女性が店内を出たら、ガンバユニのお兄ちゃんが「おい!!」と大声を出して外に出てきた。
連れの女の子に逃げられたのだろうか。
そこに即座に話を聞きに行く明神。
落ち着きをすぐに取り戻すお兄ちゃん。
「客とのトラブルは一切対応いたしません。」という貼り紙ももちろんあるが、これは明神が効いている。
この気配りは俺の大好きだったあの明神智和だ。
お兄ちゃんはまた別の女の子と店舗を出たので、結局あの子は連れではなかったのだろうか。
楽しいはずの飲み屋が、結果次第でこんな様相になるのがおもしろいな、なんて思いながら、試合はクソofクソだったが、フットボールのある生活を楽しんだ。
来年、ガンバも甲府もJ2であいまみえてしまうのかなぁ。
そんなシーズンはこれまで実は1シーズンもない。
甲府ももう今年は昇格はどうやら無理そうだ。
過去3年間昇格争いをし、5位→4位→3位と言う成績をあげ、あと一歩の甲府を置いて、J1に昇格した磐田にスタッフごと引き連れて向かった伊藤彰監督。
昨夜のvs浦和での0-6、そしてJ1最下位。
その結果を受け、今日クビを切られていた。
彰よ、戻ってきてほしい。と思えど、その世界線は恐らくない。
逆にこれだけの実績を残していれば、他のJ2クラブから引く手数多なのが目に見える。
ガンバとも彰とも、なんでJ2で戦わなきゃいけないんだよ。
そんなことで気持ちで少し落ち込むこともある。
自分の人生には30センチくらいしか関係ないのに。
でも、でも、こんな気持ちになっても、フットボールのある生活が今は1番楽しい。
30センチも関係してたら充分か。